いま札幌でマンションの建設が相次いでいます。 札幌中心部の再開発によるマンション需要を見越して、首都圏の建設会社も進出しています。 マンションの人気の理由を取材しました。 札幌中心部の知事公館の向かいに完成し、今週から一部入居が始まった分譲マンションです。 最上階の１５階の部屋からは、知事公館や円山方面の景色が望める一等地。 価格は３０００万円台から５０００万円台と、立地のわりに抑えた設定となっています。 秘訣はコンパクトな部屋のつくりです。 一般的な３ＬＤＫは平均８０平方メートルに対し、このマンションは６０平方メートルほどです。 （一建設　マンション事業本部　鹿倉克泰　本部長）「安全性を担保しながら、部屋の広さを抑えることで金額を抑えたと。リビングダイニングの横に可変の扉、こういうものをご用意しておりまして、可変の扉を開けたり閉めたりすることで、簡単に２ＬＤＫ、３ＬＤＫ、お客さまのライフスタイルと用途にあわせてご利用いただくような商品設定にしています」 このマンションを建てたのは、道内初進出の東京の建設会社ー 札幌中心部で進む再開発から、マンションの需要の高まりを見越して、札幌にマンションを売り出しました。 （一建設　マンション事業本部　鹿倉克泰　本部長）「札幌の再開発が始まったり、新幹線が延伸になるとかこういうことを背景に、新しいマンションの１つの考え方をいろいろなエリアに広げたいと」 会社の狙い通り、２棟で１１２戸のうち販売が始まった５６戸は、札幌や道内の客を中心にすでに６割が売れる人気ぶりだということです。 （樋口記者）「札幌・豊平区の地下鉄、南平岸駅に近い場所でも、現在マンションの建設が進んでいます」 標高およそ６５メートルの希少な立地から、札幌の街並みを望むことができる地上１５階建ての分譲マンションです。 こちらは南西の角部屋をイメージしたモデルルームです。 間取りは２ＬＤＫから４ＬＤＫで、価格は３０００万円台から５５００万円台。 「省エネ」がポイントです。 （大京　北海道支店　松井正浩さん）「こちらの窓ガラスになるんですけれども、ペアガラスになっておりまして、中にフィルムが張ってありますので、遮熱性、断熱性が高いエコガラスを採用させていただいています」 建物全体の消費エネルギーを抑える「ゼッチマンション」と呼ばれる省エネ集合住宅で、このマンションではエネルギー消費量を２５％削減。 すでにモデルルームの見学のほか、問い合わせの数は４００件に上ります。 道外からの関心が高いのが特徴です。 （大京　北海道支店　松井正浩さん）「約２割から３割程度の方が、道外からお問い合わせをいただいておりまして、昨今のコロナの影響で、リモートワーク等も増えている中で、環境のいい札幌のほうに移住をして、こちらから仕事もできるというようなライフスタイルを求めてご検討されている方も増えてきています」 地下鉄・南平岸駅から徒歩５分。 背景には立地や環境の良さがあるということで、来年１０月に完成予定です。 札幌の分譲マンション建設の動きは、中心部から地下鉄沿線などにも広がっていて、競争はさらに激化しそうです。